11/11/05

出してはいない津嘉山酒造への手紙

「たまたま9月に買った時からスコブる気になっている、名護の合資会社「津嘉山酒造」様。

昔から貴社の泡盛ブランドである【國華】を愛飲させていただいてきたのですが、今年の9月に購入したときのことです。

今までの、ラベルとは異なった、オレンジと青が目立つラベルに変更されたような?。しかも、どうみても、このラベル、インクジェエットプリンターで印刷されていませんでしょうか?

巷間、貴社における現在の仕込みは週に二日ほど、と小生の耳に入っております。

もしかしたら、経費削減といった意図からインクジェットプリンターのラベルに変更なされたのでしょうか?。個人的には、以前の白地に黒い文字で【國華】という文字が印刷されたラベルが好みではあるのですが。」

というようなお便りでもしたためたいような状況が、2ヶ月前の9月に起こっていたのですが、雑事にかまかけ、すっかり失念。なもので、今、ご報告。

それでも、このインクジェットプリンター印刷のラベル(もう決つけてしまいました)。以前の方が好みとは書きましたが、嫌いではございません。それもこれも【國華】という泡盛が、非常に好ましい泡盛以外の何物でもない事実が寄与しています。

ちなみに【國華】を作る津嘉山酒造さんは、名護の市街地のど真ん中(東京でいったら、そう、四谷みたいなとこでしょうか。大阪だと四天王寺あたりみたいな)に居を構え、先に記しましたように「週に二回(たぶん)」泡盛を作りつづけておられるようです。そのお屋敷も、文化財指定されているようで、なんというか、はるかけき名護市街の歴史を担っておられるような、そんな愚考を。

名護に銘酒は多いのですが(といっても、名護の酒といえばあとは、丘を越えた北側の旧羽地村。つまりかつては名護ではなかったが現在は名護市内ではある場所で作られる【羽地内海】ぐらいですけど(笑)。ちなみにビールのオリオンも名護市街のはずれ、です)、市街地であっても、これだけの酒が作られているという事実。その事実を体現している津嘉山酒造所の泡盛のラベルがインクジェットプリンターとなっている事実。

事実は小説より奇なり、などと、ステレオタイプの発言をしてしまいそうな。そんな秋の終わり、冬のはじまり。悲しい季節ですね。君、寒さに死にたもふことなかれ。

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28/10/05

泡盛の炭酸割り

最近はまってたのが、泡盛の炭酸割り。

普通10月の声を聞くと、いくらなんでも沖縄でも、そろそろビールのがぶ飲みも終わりにしたくなってくる。夏場に飲みすぎるし。しかし、今年はとくに10月に入っても、なんじゃそりゃ?といった暑さが続いていたわけで、まだ炭酸なお酒がほしい昨今。

ということでビールを続けて飲むという選択肢もあるわけだが、オレはもともとビールをがぶがぶのむが好きではない。好きではないけれど、沖縄だから飲むということになっているわけです。しかし、それでもいささかもう飽きたというか。そういうことだったりしています。

なもので、そういう時には、泡盛の炭酸割り。高い古酒はあいません。泡盛臭い「白百合」などは好みですが独特の香りが余計に立つのでどうだろうか。とにかく万人受けする「美しき古里」、「やいま」、「残波」の白といったあたりのスムーズな泡盛がいいのではないか。そういうことでいえば首里周辺の酒や「菊の露」もありか。

とにかく、現在、女の子も好んで飲むような泡盛がいいんじゃないだろうか、ということです。

こういった泡盛を氷の入ったグラスに適宜いれ、炭酸水で割る。できればシークゥワーサを絞ると満点。かき混ぜてガバガバっと飲む、と。

ミラノあたり、夕方になるとあっちこっちのバールで作られるカンパリソーダとか、夏の南仏の定番、安い地元産赤ワインの炭酸割と同じようなノリでオレはいただいています。

これ、チーズが結構あいます。マジで。

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26/10/05

泡盛『五枝の松』

久しぶりに入った酒屋で15分ほど見学。

あいかわらず結構珍しいものも置いていた。奥まった一角には数十年前の泡波や今は亡き銘柄のボトルなどが鍵つきの棚に並ぶ。なかなか壮観な図。

車じゃなかったこともあって4合ビンあたりをひとつ。選んだのは、『五枝の松』。

久米島にふたつある酒造所のうち、小さい方の酒造所である米島酒造産。ここのメインブランドは『久米島』といい、ほとんど久米島内で消費されていて本島ではあまりお目にかからない。以前聞いた話だと最初は『米島』という名前の泡盛を作っていたらしい。それが『久米島』になったということのようだ。

この『久米島』のラベルにも沖縄好きならあたりまえに知っているだろう久米島の観光地である「五枝の松」が描かれるが、その名所を名称にした泡盛『五枝の松』。久しぶりに買ったような気がする。

ちなみに久米島の大きいほうの酒造所はもちろん「久米島の久米仙」。もっとも、那覇市仲間のモンゴル泡盛なんぞも作っている「久米仙」も、もともとは久米島なので、ちょっとややこしい。

とにかく、現存する久米島の酒造所のうちで一般に知られていない方の酒造所の泡盛を購入したということ。

さて、実のところ、まだこの泡盛。飲んでいない。

というのも、よくよく思い出したら、この米島酒造で作られている泡盛は現在、『久米島』と『美ら蛍』。オレも記憶していた『五枝の松』は過去の代物か?。

そうなると素性と現在の状況を考えてから封をあけるという、なんというか、もったいぶった、希少価値かもしれないからどうしよう?といったケチくさい考えが脳裏に浮かんでしまうのは、やはりオレも十分に大人になってしまったのだなあ、と苦笑い。

というわけで、泡盛『五枝の松』はグリーンの角型ボトルの肢体で、いま、オレのキーボードの左斜め奥20cmぐらいのところに鎮座しているのでありました。

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19/04/05

白百合再発見

前夜3時間ぐらいしか寝られずに、ふらふらになりながら、石垣島に到着。空港から滑走路横の農道を汗だくだくになってフルスト原遺跡まで数キロ、その規模と沖縄本島のグスクとの類似点および相違点に感動しながら数キロ、再び汗だくだくになって八重山闘牛場まで数キロ。そのこじんまりとした小ささを沖縄本島や徳之島の闘牛場と比較したり。

すでに午後4時半だが東京なら午後3時前といったあたりの太陽がまだまだ容赦ない。すでに下着まで汗まみれ。靴擦れで足が痛い。タクシーを捕まえてホテルまで行こうかとも思ったが、こうなったら歩いてしまえと離島桟橋そばの美浜にあるホテルまで歩くことにする。途中、宮良殿内によるのも良かろうということで。

殿内は車がすれ違うことができない住宅街の中にたたずんでいる。きれいだったがそれだけだ。もうビールが飲みたい。頼む。暑いんだ。ビールをあまり飲まないぼくだが、ビールだ。そう思って酒屋を探して港への道を下っていく。

すると右手にカマボコ屋かさしみ屋みたいな風情の赤瓦の間口の狭い家の軒先に“池原酒造所”という字が書いてある。

池原酒造の泡盛を専門に売っている店なのかと思ったが、よくよく覗きこんでみると、どうやら本当に住宅街のこの場所で泡盛を作っている正真正銘の池原酒造所なのだった。

池原酒造といえば「白百合」だ。華麗な名前のイメージから爽やかな今風の泡盛を想像したあなたは甘い。これはぼくにとって25年ほど前の数年間、夏の間、沖縄のド田舎に調査で滞在していた学生時代に飲んだあの頃の泡盛を彷彿させる独特の味と香り(いや匂い)が強烈な泡盛なのだ。

正直、ぼくは苦手だった。味わいは違うのだけれどその当時の泡盛によってもたらされた暗い(今となっては懐かしくもあるけれど)思い出と重なるから。

そのため、長い間口にしていなかったのだけれど、たまたま酒造所の前を通ってしまった。今夜は「八重仙」でも「請福」でもなく「白百合」の三合瓶と決まった。

そして夜、近くの安売り店で「白百合」三合瓶を買い、スーパーでお惣菜と水を調達。部屋にもどりいよいよ風をあける。そしてひとくち。

「うわ!」

やはり白百合はツワモノだ。なんだろうこの独特の香りは。黴臭さといってもいい香り。一瞬、水かホテルのコップが黴ているのではないか?と思うほどだ。甕とあの土地、あの家屋の持つ香りなのだろうか。

世田谷あたりで焼け残った大正時代に建てられた家の五右衛門風呂の夏の夕方の匂いといったらわかるだろうか(わからん)。とにかくそんなかんじの匂いが鼻腔をかけぬける。やはり苦手かもしれない。

しかし、ぼくも十分にオトナになったのか、少々我慢しながら飲み進めるうちに、あ、おいしいと思える瞬間が増えてきたのだった。三合瓶380円と安かったのでもったいないと思ったわけではない。お年寄りのご夫婦ふたりだけでこの泡盛を作っているということに敬意を表したわけでもない。石垣のネトッとしたこの夜の空気にふさわしい。その黴臭さの後にやってくる芳醇な味わいがぼくが分かるようになっていたのだろうか。

子供のころ山羊のチーズは食べられなかったけれど、ドイツにいた26年前、二十歳のころ食べられるようになった。クサヤは30歳を過ぎて食べられるようになった。40歳を過ぎてフィリピンのバロット(途中まで育ったアヒルの卵)をおいしいと思えるようになった。歳をとるというのはそういうことなのかもしれない。

ということで、三合瓶は一晩であいてしまった。ちょっとおなかがすいたので、300円の八重山そばを食べてきた。

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03/03/05

『泡盛』という泡盛

『泡盛』という名の泡盛を那覇で発見。北部でもあまり見ないのに、那覇の郊外にあった。とにかくその『泡盛』という名の泡盛である。

なんだそりゃ?。と知らない人は思うかもしれないけれど、知っている人にとっては、「泡盛好きで『泡盛』知らないのか?」というそういう泡盛が件の『泡盛』なのである(わけわからんな)。

沖縄県本部町並里58番有限会社山川酒造。ここがその『泡盛』という名の泡盛を製造している酒造所。そのため、この『泡盛』という泡盛は「山川泡盛」とも呼ばれているらしい。

店頭での『泡盛』という名の泡盛は、他の泡盛と比較してそこそこ値段が高いのだが、試して見ようかと購入。

ひとことで言うと真面目な味だと思う。泡盛らしい香りと旨み、微妙な酸味がきちんとあって、厭味がほとんどない。基本的に山川酒造所のこの『泡盛』は30度のアルコールなので生で飲むと当然きつい。少々の水で割るとぼくにはちょうどいいようだ。大量の水で割ってみたが、それでも泡盛らしさがしっかりのこる。良い酒じゃないかな。普通の沖縄料理だけでなく、その他この酒にあう料理もありそうだ。

山川酒造は社是として古酒(クース)主義。復帰前のブランデーやウイスキーが隆盛だった泡盛不遇時代から未来の古酒のために泡盛を造りつづけてきたという。代表的な現在の銘柄は「かなやま」、「珊瑚礁」。それぞれお土産店などでも目にすることができる。

「龍」という恐ろしいまでにすいすいいってしまう金武の泡盛があるけれど、この山川の『泡盛』、水で割ることでその世界に肉薄するような。この『泡盛』を20年おいといたらどんな古酒になるのだろうか?

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02/03/05

北谷長老30度

北谷長老は幻の古酒と呼ばれている。創業150年になんなんとする北谷町玉那覇酒造による酒。北谷町出身者の間から口コミで広まっていったという話ではある。実際のところそれなりに買おうと思えば買えるようになってきているので、「幻」の冠が今も通用するかは定かではない。

それでもまだまだふらっと大手スーパーにあるという代物ではないので、ぼくは4軒ほど適正価格(安いともいう)で販売している店をキープしている。

25度は空港などで買うと720mlでかなりの値段がする。ぼくがいつも買うところで1700円ぐらいだろうか。

43度となると安くても3000円弱。空港だと5000円に届こうとする。

東京だとの北谷長老(何度か知らないがたぶん43度?)グラス一杯が4000円ぐらいで飲める(飲みたくないが)という話も聞いたことがある。

ぼくは25度がそこそこの値段で売っていたら買っておくということを実行してはいるのだが、今日は30度というのをみつけた。

古酒ではなく泡盛ということなのだろうかとにかく値段が安い。720mlで1100円ほど。もちろん他の泡盛と比べれば倍以上の値段がついてはいるわけだが、北谷長老の720mlで1100円となるとなんだか興味がわく。4本買ってしまった。ブランド好きの女性がバーゲンに血迷うのはこういうことなのだろうか。

まあ、泡盛を長くおいとけば古酒ではある。

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01/02/05

沖縄に関する常識?

武器をもたなかった国。

薩摩に蹂躙されるまで、権力者間での血で血を洗う戦いの歴史が存在している。現在の沖縄の歴史が薩摩以前と断絶しているという前提ならば百歩譲って同意できるが、そのうような事実はない。現在語られるこの言説は観光立県政策および米軍基地問題への対応策として出てきた都市神話の一種と考える。

もちろん薩摩世以前は戦いが常態であったことは当然であり、これをもって、逆に沖縄人が好戦的であったとする言説に首肯できるものではない。

グスク

城という漢字があてられているため、日本本土における城が持つイメージが想起される。これは一部において間違いではない。たとえば世界遺産として登録されたグスクは石積みが比較的良好に残っており、琉球史の表舞台として物語が比較的広く知られているグスクが選ばれている。

しかしながら、いわゆるグスクと名がつく遺跡は沖縄圏には200から300(もしくはそれ以上)存在する。そのほとんどは石積みのグスクではない。また城というイメージから城主がいてその地域を治める上での中心的象徴であったと日本人ならば考えやすいが、政治的戦略的中心地であるグスクは少数派であることはあきらかである。

グスクという名称がついている沖縄圏の遺跡、そのほとんどが原初的には、血族集団を中心とした古代部落の居住地、聖地、風葬跡などであり、後にその一部が政治的、戦略的、地政的に優位な場所として選択され、石積みのグスクが作られていったとするのが現在の定説だ。実際に多くのグスク内には拝願所や御嶽、香炉などが散見される。

桜で有名な名護の名護城(なんぐすく)は、石積みがないグスクとして語られることがある。しかし、ここはまごうことなき名護近辺の聖地であり、古代部落の痕跡を比較的良好に残している著名なグスクと考えるのが適当だという説もある。沖縄の古代部落は海浜地域でなく高台や丘陵地に造られることが常態であったらしい。

グスクはいわゆる日本の城とは異なる存在ではある。現代に残るグスクは沖縄圏の重層的な歴史の上に存在している。しかし逆に考えれば、日本中に散見するいわゆる城や城跡というものはどうしてその場所に造られたのだろうか。なぜその場所が選ばれたのであろうか。

泡盛

焼酎ブーム、沖縄ブームがあり泡盛や古酒はポピュラーな存在になり、東アジア圏の良質なスピリッツとして世界にも知られつつある。

しかし、ほんの20年前まで泡盛は飲めたものではなかった。その頃はアメリカ世の影響もあり、ブランデーやウイスキーなどが主流。いまでも泡盛よりもウイスキーの方が好きだという人間は多い。

泡盛が沖縄の象徴になれたのはこの復帰以来、質の向上に傾注してきた泡盛関係者の人々の努力と先見があったということだろう。

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17/08/04

やいま

夏なんで泡盛を飲んだりすることも多い。
今日は買い置きの「やいま」をあけてみた。

「八重山産ひとめぼれ100%使用」
「この味に、ひとめぼれ。」

などというコピーで修飾されている泡盛なのだが、
ふと蓋をみたら「請福」と印刷されている。
あ、これ石垣の請福酒造有限会社製だったんだ。

いままで気がつかずに飲んでいた。まぬけ。

現在のところ

請福、やいま、かりゆし といったあたりが
ぼくのお気に入り上位三酒

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25/03/04

「請福」

請福の一升瓶。読者の利便を考え横倒し

石垣で作られているこの泡盛がかなり好きだ。

八重山だと「八重仙」がポピュラーかもしれない。「八重仙」もおいしいと思うし、八重山どころか、宮古、本島、離島にそれぞれおいしい泡盛がある。金武の「龍」はかなりやばい。とくに古酒。するすると飲める。「北谷長老」も一時の希少性ということを抜きにしても個性があっていい。他にもたくさん頷ける泡盛が多いけれど、個人的には「請福」がいまのところ好みということだ。

とくに古酒ではない30度。泡盛のポピュラーな飲み方である水割りにするとほのかにバナナと柑橘系の果物が合わさったフレッシュジュースのような甘い香りが立つ。スクガラス、フチャンプルー、豆腐ヨウなどとあう。古酒の方も柔らかい。

すべての泡盛を飲んだわけではないのでえらそうなことはいえないけれど、泡盛はおいしい酒だと思う。それぞれ特徴がありそれぞれファンがいる。

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