▼人が涙を流し嘆いている姿を見る。あまり気分がよいものではない。
▼やはり、まわりの人間には幸せでいてほしい。誰でもが思うことかもしれない。
▼だけれど、人間は、かなりの低い確率ではあるものの、他人の不幸に喜びを感じるという、あまり大きな声でいえない嗜好が確実にある。
▼当然わたくしにも、他人の不幸を見て、その美しさに随喜の涙を流せる場合がいくつかある。
▼そのひとつが、「イングランドが敗退したあとのイングランドファンの姿」。
▼それまで何度かイングランドファンが試合に負けて呆然としている姿を見てきたのだが、初めて美しいと思ったのは静岡のエコパでのW杯2002でのベスト8の試合後。
▼仙台(利府の陸上競技場)とともに史上最悪、後世に禍根を残した粗大ゴミスタジアムと揶揄される醜い静岡エコパでのことというのも皮肉ですが…。
▼掛川駅に近い南米料理の店で食事を摂っていたわたくしの視界に、ホワイトに赤十字のレプリカに見を包んだイングランドファンの一団が入ってきたときのこと。
▼彼らが注文するのはビール。ビール。ビール。ビール。
▼掛川に来るまでの新幹線の中でもビールばかり飲んでいたのも彼らイングランド人。
▼Euroでは近くのショッピングセンターでビールを買い求め、そこいらに小便を撒き散らし、またビールを買って飲みつづける。
▼ドイツ人とともに間違いなく人体構成要素の半分くらいがプリン体になっているんじゃないかと思われるほどビールを飲むのがイングランド人だ。
▼その掛川の店で、イングランド人は静かにビールを飲みはじめた。
▼そのうちひとりがトイレのそばに座り込んだ。
▼彼は、ひざを抱え泣きはじめる。そしてひざを抱えたまま、ビール、ビール、ビールである(ちなみに、ビールを水がわりに飲めない日本人のイングランドファンは、イングランドというものを理解できていないぞ)。
▼それを見たとき思った。
▼美しい。と。
▼ゴール裏にはマリファナと小便の匂いが充満。
▼傍若無人なふるまいと人種差別はお手のもの。
▼そんなイングランドファンが涙を流し、呆然と口をあけ、放心状態の中にいる姿は、何者にもかえがたい美しさを醸し出す。
▼敗者の美学を体現するイングランドファン。
▼イングランド人に不幸を!。この世で美しいもののひとつは、敗戦後のイングランドファンの姿だ。これは誰がなんと言おうと断言する。
▼ということで、今日はテレビごしながら、この世の美しさのひとつを久しぶりにかいま見ることが出来た。幸せである。
▼試合は、まあ、リカルドがいつのものように当たった。それだけだ。
▼もちろん、「8年ぶりに愚か者が帰ってきた」というイングランドの事情もあった。
▼それでも、リカルドだ。あとミゲルには感謝するように。ポルトのわたくしの定宿のお姉さん。ビットール・バイーヤ好きは知っているけれど(顔がいいし、FCポルトだし)、ここはわたくしのいうことを聞いといておくれ(笑)。
▼また、フィーゴをさげて若手の頑張りに期待し、PK戦でクリスチャーノ・ロナウドを使ったフェリポン。
▼もしも、わたくしが、ポルトガルの首相ならあなたにポルトガル国籍を進呈する(苦笑)。
▼Euro2008(観戦しますよ。わたし)とその後も鑑みた決断に敬服。
▼次の試合は、フランスが勝っちゃったよ。あららん。
▼あからさまだなあ。もう、これは、欧州の大会というしかないではないですかいな(大笑)。
▼世界のメディアの誉め殺し作戦がここにきてブラジウ相手に炸裂したという言い方もできるのでは?と思ったりも。
▼わたくしのここの文末での捨て台詞が実現しちゃった?(うーん)
▼さてさて、ポルトガルはコスティーニャが帰ってくる。あ、もちろんデコも。
▼フランス相手ですが、コンディションがいい方がいいんじゃないかなあ。そんな気が。
▼でもビエイラですよ。やっぱり、この大会は。
▼もう一方。
▼美しき他人の不幸理論からすれば、イングランドとともに、プリン体が身体の半分をしめているらしい(?)ドイツ人のドイツ敗戦後の反応もかなりいけてるので、期待します。
▼ということは、イタリアが決勝戦ですか。開催国枠とドーピング。どっちが勝つか。