午後から具志川へでかけた。闘牛場であったおばあの家へ行く約束をしていたためだ。
みどり町でバスを降りてタクシーに乗る。
「宇堅の公民館を入って60m、いや200mぐらい入ったあたり」
と、おばあに電話で聞いたとおりタクシーの運転手さんに告げた。やはりはっきりわからないようだ。
「おばあにそう聞いたんだけど」「ああ、おばあに」
予定通りの苦笑いが返って来た。
「とにかく公民館のところまでいきましょうね」
そういってタクシーに乗ること5分。宇堅集落センター(公民館のことらしい)を曲がって100mほど走ったあたりで、わけわからなくなってしまい、
「じゃあこのあたりで」といって下りて家を探すことに。正面には火力発電所の煙突と風力発電の風車が回り、民家がススキ野原に点在する。しかし、お約束どおり迷う。結局、宇堅集落センターのところからおばあに電話。迎えに来てくれるという。
待つこと5分。おばあの娘さんが車で迎えに来てくれた。車に乗ること再び5分。やっと到着し中に入ると、なんともモダンで立派な家だった。1階におばあとおじい。娘さんが暮らし、二階に息子さん夫婦とお孫さんふたりが住んでいるのだという。
お孫さんふたりは双子の女の子。よくよく見ると似ているのだけれど、ひとりはストレートでひとりは天然パーマ。ぱっとみて双子には見えない。とにかく元気がいい。
こちらは適当な時間にお暇しようと思っていたのだが、おばあは大量の食事を用意してくれていた。娘さん曰く「母はカメー、カメー攻撃だからね」。はい、覚悟しております(笑)。カメー=噛め=食べろ、である。
かなり必死に食べたのだが、それでも次から次へ料理が出てきてなかなか減らない。そうこうすると息子さんが戻ってこられて座に加わる。女の子ふたりもお父さんが帰ってきてうれしそうである。おまけにわけわかんないのがやってきての非日常。興奮して走り回っている。
そうこうするうちに息子さんのお嫁さんも帰宅。宮古島出身とのこと。いつもは二階で食事をするが今日はみんな一緒に食事ということになっているようである。「おばあの友達というからどんな人かと思ったら」「闘牛場で知り合ったわけで」「きいてましたけど」となんだか目をまるくしている。
そしておじいも帰宅。おじいは近くで牛の繁殖の仕事をしている。迷っている時、牛のにおいがしたのがどうやらおじいの牛舎の匂いだったようだ。しかしおじいは闘牛にはまったく興味がない。そのため、息子さんも娘さんもお嫁さんも興味なし。おばあだけが実家の牛が出る時に闘牛大会に行くということのようだ。
それからは夜12時近くまで飲みつづけ、食いつづけ、話しつづけ、宇堅の夜はふけていく。このままだと泊まっていきなさいという雰囲気だったので、帰ることに。なんと、娘さんが車でコザまで送ってくれた。
コザで、軽くおでん小町によって、ママさんに顔を見せてねぐらへ。長い午後だった。